先祖供養に効果はある?正しい供養の心構えとは

先祖供養 効果1

先祖供養をしたほうがいい、という事は皆さんも良く耳にすると思いますが、実際にご先祖様の供養にはどのような効果があるのかご存知でしょうか?

そもそも、ご先祖様への供養とは「ご先祖様への感謝」と「亡くなった魂への冥福を祈る」という大きな2つの意味が込められています。

普段は先祖供養をする習慣のない方であっても、先祖供養による効果を少なからず知っておくことで、今を生きている自分自身の考え方にも変化が表れてくるものなのです。

本記事では、先祖供養による不思議な効果や、効果を得るための心構えを紹介していきたいと思います。

目次

先祖供養をすると得られる効果とは?

亡くなったご先祖様に対して供養をしても、意味がないと捉えてしまう方も少なくない現代ですが、日本では、はるか昔からご先祖様を供養するという習慣が根付いていて、お盆などの形で引き継がれています。

近年では形式的になりつつある「先祖供養」ですが、ご先祖様への供養は自分の「心」に関わる問題であり、人によっては先祖供養をしたことによって人生が好転したという話も珍しくありません。

冒頭でも述べた「ご先祖様への感謝」とは、今の自分が生きているということに対する感謝の形であり、脈々と繋がれてきた命の輪廻に対する感謝でもあるのです。

ご先祖様がいなければ人間として生まれなかった

先祖供養と聞くと、多くの方はご自分の両親(2人)や祖父母(4人)、多くても曾祖父母(8人)の世代までをイメージするかもしれません。

しかしながら、血脈という意味で考えれば、全てのご先祖様は1世代で倍の人数になりますから、仮に10世代遡ってみるだけでも、、、

2人⇒4人⇒8人⇒16人⇒32人⇒64人⇒128人⇒256人⇒512人⇒1024人のご先祖様が過去に存在していたということになります。

もちろん、総勢1000人以上ものご先祖様がいらっしゃれば、その中には悪人として生きた人もいるかもしれません。

しかし、どんな形であっても1000人の命が受け継がれて「自分」という人間が生まれてきたということは事実なのです。

難しいことは考えなくとも「今、自分が人間として生まれているのはご先祖様たちのお陰である」という気持ちが供養であり、それが「感謝」という気持ちに繋がります。

こういった、普段はあまり気に留めることのない”当たり前の感覚”を「感謝」として捉えることが出来るようになることも、先祖供養の1つの効果だと言えるのです。

とある人は、今まで興味のなかった先祖供養をしっかりとするようになってから、日々の小さな出来事やちょっとした日々の喜びにも「大きな感謝」が持てるようになり、心が非常に穏やかになったそうです。

現代はストレス社会だと言われていますが、こういった心の平穏が得られるという意味でも先祖供養の効果には驚かされますね。

先祖供養とは功徳を積む行為でもある

先祖供養 効果1

功徳を積む、徳を積むという言葉は仏教由来の言葉ですが、簡単に言えば、「世のため人のために良い行いをすること」です。

功徳を積むことで心の安定につながる

因果応報という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

因果応報とは仏語の1つであり「過去および前世の行為の善悪に応じて現在の幸・不幸の果報があり、現在の行為に応じて未来の果報が生ずること。」と定義されています。

この文言の中にある「現在の行為に応じて未来の果報が生ずること」こそが、功徳を積むという意味なのです。

したがって、この因果応報の法則から言えば、先祖供養という功徳によって「未来の果報が生ずる(良いことが起きる)」ことはまったく不思議なことではないと言えるでしょう。

多くの人々は今現在の抱えた問題を解決しようとするときに、周囲が見えなくなってしまいがちです。

そのため、自分の為の何かを中心に物事を考えてしまうため、自然な功徳を積む機会が減少しているといえます。

そんな生活の中に、先祖供養を取り入れて、清く安らかな心を保てれば、自然と功徳を積むことができ、巡り巡ったその徳に救われることもあるのです。

先祖供養のすごい効果!?福をもたらす廻向とは?

仏教の先祖供養の考え方の1つには「廻向(えこう)」というものがあります。

こちらは、冒頭で紹介した「ご先祖様への冥福を祈る」という行為の1つであり、複数の意味を持ち合わせた言葉でもあります。

さきほど、功徳を積むことで心の平安を得るという考え方を紹介しましたが、廻向(えこう)では、自身が積んだ功徳を亡くなったご先祖に与えて安らかな冥福を祈るという意味合いがあります。

また、合わせて「祈る」という行為には自他共に、悟りを得る為の助けとすること、という意味合いも含まれており、浄土真宗においては、阿弥陀仏が人々に救いを与えて浄土に迎えるという意味も持ち合わせているそうです。

細かな意味合いは宗派などによって多少の違いはありますが、「廻って向かう」と書かれるこの先祖供養という行為には、「自身の行った先祖供養によって供養したご先祖と本人にも仏様のご加護を授かる」という意味が込められているのです。

こういった考えが先祖供養によって、自分自身に回り回って福をもたらすものであるということですね。

人生が好転する先祖供養の考え方

先祖供養 効果1

ここまで紹介してきたように、先祖供養という行為は様々な効果が期待出来るものです。

しかし、どのような形の先祖供養であっても「欲心」を含んでは意味のない行為になってしまいます。

どういうことかと言うと、自分の利益のためだけに先祖供養を始めようという気持ちであったり、形だけの行為、形式だけを真似て先祖供養をするなど、先祖供養そのものの本質を捉え違えることは、功徳を積むという結果に繋がらないとされています。

具体的にはどんな例があるのかをみていきましょう。

病気を治したいから先祖供養をする

よくある間違いの1つだとされていることに、先祖供養の効果を先に求めるというものがあります。

例えば、今まで先祖供養が習慣としてなかった人が病気などを患ってから、急に先祖供養を始めるというケースです。

一見すると、先祖供養としてのキッカケが出来た良い例のようにも見えますが、この場合の先祖供養の目的は「自分自身の為のもの」であり、「自分の外側に向けた祈り」ではありません。

自分自身の為に先祖供養を始めるという行為は、自己利益を求める行為となってしまいます。

正しい先祖供養の効果とは、自己の利益を求めた結果ではなく「日々の感謝」と「ご先祖様への冥福の祈り」から生まれる副産物であり、巡り巡った徳が自分自身に起こるのです。

ここを履き違えては本末転倒になってしまうので、注意しておきたいポイントですね。

なぜ先祖供養に効果を求めることが間違いなのか?

正しい先祖供養には諸説がありますが、先祖供養において悩み事を打ち明けるという行為は「ご先祖様の安らかな冥福を妨げる」という説が挙げられています。

これは、身近な近親者が悩みを抱えていることを知ってしまったご先祖様が安心出来ないという考え方が元になっています。

歎異抄(たんにしょう)という日本でもっとも広まっている仏教書の考え方の中には、亡くなった方であっても「最も縁の深い人を救うことが出来る」というものがあります。

しかし、悩みを打ち明けるという行為は、かえってご先祖様を困らせご先祖様の安らかな冥福を妨げてしまいかねないということですね。。

ご先祖様の安らかな冥福が守られてこそ、「最も縁の深い人を救うことが出来る」という論理にも矛盾が生じてしまうというわけです。

あくまでも「感謝」と「祈り」が先にある

先祖供養は、日々の生活に取り入れることで様々な効果があると言われていますが、これらはあくまでも感謝と祈りがあってこそ、巡り巡って自分自身へ帰って来るという考え方が大切なのです。

そのためには、日々の生活の中にあくまでも自然な形で「先祖供養」という行為を取り入れるということが人生を好転させるきっかけとなるでしょう。

まずは、小さなところから始めて、徐々に習慣として当たり前の事としていくことこそが、正しい効果を得られる先祖供養への近道ではないでしょうか?

まとめ

今回は、先祖供養で得られる効果や心構えなどについて紹介してきました。

最後にもう一度、まとめとして振り返ってみましょう。

【先祖供養をすると得られる効果とは】

  • 「今、自分が生まれているのはご先祖様たちのお陰である」と「感謝」として捉えることができるようになる
  • 日々の小さな出来事やちょっとした喜びにも「大きな感謝」が持てるようになり、心の平穏が得られる
  • 自然と功徳を積むことができ、ご先祖様と本人にも回り回って福をもたらす

【正しい先祖供養の心構えとは】

  • 効果を先に求めて先祖供養を始めたり悩み事を打ち明けるという行為などは、功徳を積むという結果に繋がらない
  • あくまでも日々の感謝とご冥福への祈りがあってこそ、巡り巡って自分自身へ帰って来るという考え方が大切
  • 自然な形で「先祖供養」を取り入れるということが人生を好転させるきっかけとなる

ぜひ、この機会に先祖供養という習慣について再度考えるきっかけとなりましたら幸いです。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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