お墓参りの正しいマナー、ご存じでしょうか?
「なんとなく周りに合わせている」
という方も多いと思いますが、お墓参りには決められたマナーやルールがあります。
正しい方法でのお墓参りは、普段以上に清々しい時間になります。
服装や作法をしっかり覚えて、ご先祖様や故人へ想いを届けましょう。
お墓参りに適した服装は?
お墓参りに行くとき、頭を悩ませるのが服装です。
お葬式や法要の後で足を運ぶ場合は、礼服やスーツに身を包んでいるため心配ないのですが、お盆やお彼岸、命日などに、お墓参りするケースもあります。
ただ、このような改まった場ではないお墓参りは、特に服装の決まりはありません。
あまりにもだらしない服装、派手な服装はNGですが、お墓掃除を考慮し、ジーンズにスニーカーで出かける方もいらっしゃいます。
お墓参りは、かしこまった場所ではなく、親せきや家族へいつでも会いにいける場所。
「普段着だからまたにしよう」と延期せず、気軽に足を運んでみてくださいね。
お墓参りに行く時期は?
お墓参りに行くのはお葬式や法要、お盆やお彼岸、命日だけではありません。
「この日にお参りしましょう」
といった厳密なルールはありませんので、ご先祖様や故人を近くに感じたい時は、いつでも出かけて大丈夫です。
悩みを抱えている時。
進学や就職が決まった時。
結婚や出産、子どもの節句や誕生日。
など、自分がお参りしたい時が、ベストなタイミングです。
ご先祖様や故人様も喜ぶと思いますので、天気に恵まれた休日、大型連休など、都合の良い日などに出かけてみてはいかがでしょうか。
中には六曜を気にする方もいらっしゃいますが、お墓参りは仏滅や友引でも問題ありません。
作法やマナー違反にはなりませんが、自分自身が気になってしまう場合は、別の日にすると気持ちよくお参りできるでしょう。
友人や知人のお墓参りに行ってもいい?
お墓参りしたい相手が、ご先祖様や身内だけとは限りません。
中には友人や会社でお世話になった同僚、上司、地域の知人などのお墓に手を合わせたい、という場合もあると思います。
この時に気になるのが、親族に許可を取るかどうかです。
霊園自体は、誰でも足を運べるようになっていますが、知人や友人の場合は親族へ連絡の上、お墓参りの許可を得ておくのがマナーです。
電話や手紙で連絡の上、故人様の仏壇へまずは足を運びましょう。
この時、親族の方へ故人様との関係や、思い出話などができると喜ばれます。
一度許可を得た後は、いつでもお墓参りに出かけて構いません。
可能であれば、手紙などでお墓参りをした旨、連絡できるとスマートです。
時期としては、初盆や1周忌までは、親族が忙しくしているため、避ける方が無難です。
1周忌以降のお彼岸や休日などを利用して、お参りへ出かけましょう。
お墓参りの流れや作法
いつでも思い立った時に、カジュアルな服装で出かけられるお墓参りですが、お参りには流れや作法があります。
といっても、お葬式のように難しいものではありません。
必要な持ち物と基本の流れを覚えていれば、お墓参りのハードルがぐっと下がりますので、チェックしておきましょう。
お墓参りに必要な持ち物については、こちらで紹介しています。
「お墓参りの流れ」
それでは早速、お墓参りの流れをみてみましょう。
1.手洗い・本堂へのお参り
お墓に到着したら、手を洗って清めましょう。
寺院の場合は、本堂へお参りします。
2.お墓の掃除
お墓参りに訪れた際には、墓石に合掌、礼拝(お辞儀)した後、掃除をします。
バケツにお水を入れて、柄杓で水をかけながら、上から順にぞうきんやスポンジ、ブラシなどで掃除しましょう。
墓石周辺に雑草が生えている場合は、抜いたり鎌でカットしたりしてきれいに。
玉砂利が汚れている場合は水ですすぎます。
3.お供え
掃除が終わったら、水受けと花立てにきれいな水を入れて、お花を飾りましょう。
その後、用意したお供え物を、半紙や懐紙の上に乗せてお供えします。
4.線香に点火する
線香に火をつけたら、合掌します。
家族や親せきなど、2人以上でお墓参りする場合は、故人様と縁の深い順にお参りしましょう。
宗派や地域によっては、墓石にきれいな水をかけます。
「ご先祖様や故人様に水を飲んでもらいたい」という思いが込められた行為ですが、水をかけない方が良いという考え方もあります。
気になる場合は事前にたしかめておきましょう。
お水の作法が分からない場合も、明確なルールが決められている訳ではありませんので、気にし過ぎず、良いと思われるお参りの方法を選びましょう。
故人様が好きだったお酒など、水以外のものをかけるのは、墓石が傷んでしまうためNGです。
5.お供え物を持ち帰る
お墓参りが済んだら、お供え物を持ち帰ります。
そのままにしてしまうと、カラスや野良猫などに荒らされてしまうため、忘れないようにしましょう。
線香、お花はそのままで大丈夫です。
まとめ
お墓参りは、住まい近くの神社にお参りへ行くのと変わらない、身近な習慣です。
最後に、お墓参りの流れと作法のポイントを振り返ってみましょう。
1.到着したら手を洗って清めてから、本堂や周囲のお墓へお参りする
2.墓石に合掌し、礼拝(お辞儀)した後に掃除をする
3.掃除が終わったら、水受けと花立てにきれいな水を入れお花を飾り、お供え物を半紙や懐紙の上に乗せてお供えする
4.線香に火をつけて合掌、2人以上でお墓参りする場合は、故人と縁の深い順にお参りする
5.お墓参りが済んだら、荒らされないようにお供え物を持ち帰る
マナーや作法もそれほど難しくないため、リラックスして出かけてみてください。
お墓参り後は、不思議と気持ちが晴れ、笑顔になれます。
ご先祖様や故人に会いたくなったら、好きなタイミングで足を運んでみましょう。
もし、お墓参りに行けないときは、ご自宅で簡単に飾ることができるふらなむの「ハートフルフラワー」を供えて、ご先祖様との繋がりを感じてみてくださいね。