先祖供養をした方がいいと、耳にしたことがあると思います。
ただ、中には「お墓がどこにあるかわからない」
「お墓が見つけられないけど、どうしたらいいの?」
など先祖供養しようと思っても、お墓の場所がわからなくて困っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このままお墓参りに行けないと、先祖供養ができないことが気になってしまいますよね。
そんな方に、身近にできる供養の仕方や、またお墓を探したい場合の基本的な方法をご紹介します。


お墓がわからないと先祖供養はできない?
先祖供養をした方がいいと聞くと、お墓参りや、お仏壇のことを最初に考えてしまうのではないでしょうか。
ただ、お墓参りに行けなくても、お仏壇がなくても、先祖供養ができないわけではありません。
また、特別なお経も要りません。
なぜなら、先祖供養はご冥福を祈り、ご先祖様がいるからこそ私たちが存在できているということに感謝することが一番大切なことだからです。
ですから、場所は関係なく、どんな時でもご先祖様の供養はできるということなのです。
私達には両親、その両親には更にそれぞれの両親が存在し、さらに代をさかのぼると10代前ではご先祖様は1,024人になり、20代前になると、なんと100万人を超えてしまいます。
もし、どこかで1人でも欠けていたら、今の私達は絶対に生まれていないのです。
そう考えると、私達の命を今に繋いでいただいた沢山のご先祖様のご恩を感じずにはいられませんよね。
いつでも、思い出した時に目を閉じて手を合わせ、「ご先祖様いつも私や家族をまもってくださってありがとうございます、感謝しています。」など、心を込めて祈ってみてはいかがでしょうか。
身近にできる先祖供養の仕方

ご自宅で手を合わせるときに、想いを馳せる場所や対象物が欲しいという場合もあると思います。
そのような場合は、お部屋に祈りのスペースを設けて故人の写真や思い出の品を飾るのもいいですね。
最近は、位牌を飾る方もいらっしゃるようですが、例えお仏壇がなくても位牌だけを安置し、気持ちを込めて供養すれば大丈夫です。
また、できる範囲で、線香、ロウソク、お花、お水、ご飯などの食べ物をお供えすると、ご先祖様にも喜んでもらえるのではないでしょうか。
参考までに、供養するための主な仏具をご紹介します。
本格的に揃えたい場合は、仏具店、ホームセンター、オンラインショップなどで購入できますし、さまざまな組み合わせのセットなども登場しています。
<位牌>
位牌は戒名(仏の世界における故人の名前)が書かれたもので、仏壇に置かれているイメージが強いかもしれませんね。
通常は、お坊さんによって授けられる戒名の文字を入れますが、今後お坊さんを呼んで法要などをしない前提で、生前に慣れ親しんだ名前で位牌を作られる方も増えてきているとか。
ちなみに、戒名がない場合は、生前の名前の下に「〇〇〇之霊位」と入れる事で戒名と同じ意味を成すため問題はないということです。
位牌は、注文して作る他に、自分でも作ることができます。
その場合は、短冊に故人の位牌「〇〇〇之霊位」または、先祖位牌「〇〇〇家先祖代々之霊位」と、筆ペンなどで気持ちを込めて丁寧に書きましょう。
また、短冊立てで安定させ起立した状態が良いそうです。
<香炉>
お線香を立てる器で、中に灰を入れて使います。
香を焚くことで、お参りする人を清めると考えられ、また、お線香の煙が、この世とあの世を繋いでくれるといわれています。
<花立て>
花立てはお花を供えるために使う花瓶のことです。
花の芳香によって場を清らかにするという意味もありますが、美しい花を飾ってご先祖様に香りを楽しんでいただくという意味合いもあるそうです。
また、お供えしている私達の心も穏やかにすると考えられています。
<灯立て>
ロウソクを立てて明かりを灯すための仏具です。
ロウソクの火は、お線香に火をつけるためだけではなく、仏教において、闇を照らす智恵の光と考えられています。
ローソクの明かりを灯すことが、あの世からこの世への誘導灯となり、架け橋の役目となるそうです。
<おりん>
一般的には、手を合わせる際に鳴らす仏具です。
おりんの澄み渡った音は、空間を清め邪気を払うとされています。
また、響かせる音に乗せて、祈りを極楽浄土へ届ける意味合いがあるそうです。

お墓の場所を探す方法

お墓を探すには、まず埋葬されているお寺や墓地を特定することが必要です。
状況によっては、見つけることが難しい場合があるようですが、どうしてもお墓を見つけてお参りしたいという方には、以下の手順で探してみることをおすすめします。
1.親戚や知人に尋ねる
最も早く見つける方法は、親戚や親交のあった知人に聞いて回ることです。
できるだけ多くの人に聞いてまわりましょう。
正確な場所を覚えていなかったとしても、ご葬儀の記憶や、「〇〇へお墓参りに行った」「〇〇に墓があると聞いたことがある」などの情報があれば手がかりとなります。
また、故人の住所が分かっている場合は、その周辺の住民の方々に聞いてみることができるかもしれません。
2.市町村を特定する
親戚に聞いてわからない場合、疎遠になっていて聞けない場合などは、ご先祖の本籍地をまず知る必要があります。
そのため、ご自分の戸籍謄本を辿っていくことになりますので、本籍地の自治体窓口から戸籍謄本を取り寄せます。
3.お寺などに問い合わせる
墓所がある可能性が高い市区町村が特定できたら、その地域内にあるお寺に問い合わせます。
故人のお墓を探している事情を伝えてみましょう。
また、墓地はお寺にあるとは限らないので、お寺になかった場合は、周辺の墓地や霊園の管理事務所に直接問い合わせることになります。
ただし、お墓の場所が本籍地周辺ではない場合もあると思います。
手掛かりが少ないと、見つけるまでにかなりの時間がかかりますから、手間と時間を考えて探偵事務所や専門の興信所などに依頼してみるのも良いでしょう。
まとめ
今回は、お墓の場所がわからない場合の先祖供養の仕方と、お墓の探し方についてお伝えしました。
最後にもう一度、主なポイントを振り返ってみましょう。
【身近にできる先祖供養の仕方】
- ご先祖様のご冥福を祈り、感謝の気持ちで手を合わせることで先祖供養はできる
- 手を合わせる対象物が欲しい場合は祈りのスペースを設けて故人の写真や思い出の品を飾るのも良い
- 供養するための主な仏具としてお位牌・香炉・花立て・灯立て・おりんなどがある
【お墓の場所を探す方法】
埋葬されているお寺や墓地を特定するための手順
1.親戚や知人に尋ねる
2.市町村を特定する
3.お寺などに問い合わせる
ご先祖様を供養する時に一番大切なことは、感謝と供養したいという気持ちです。
供養する際には、仏花としてそのまま飾ることができるふらなむ の「ハートフルフラワー」をぜひご利用くださいね。
場所は関係なく、いつでも心を込めてお祈りすれば、その想いはご先祖様に届くことでしょう。