私たち人間が亡くなると、葬儀の後にも初七日、四十九日、一周忌などの法要がありますが、ペットの場合についてはご存知でしょうか。
「ペットにも初七日、四十九日の法要はあるの?」
「いつ頃何をしたらいいのか知りたい」
「ペットの場合って何か決まりはあるのかな?」
など、疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんね。
そこでこの記事では、火葬や葬儀が終わるまでの流れや、初七日や四十九日などの法要について供養の仕方をお伝えします。
ペットの法要とは?
ペットの法要は人間と同じく、愛するペットの成仏を願い、冥福を祈るために行われます。
今では、ペットに対しても人間と同じように供養し、葬儀や初七日、四十九日などの法要も行いたいという方が増えているようです。
また、ペットの法要を行うという決まりこそないものの、四十九日まではペットを失った悲しみから、心を整理する期間ともされています。
しっかりと法要を行うことで悲しい気持ちに区切りをつけやすくなり、ペットロスの軽減に繋がるのではないでしょうか。
初七日までの主な流れ
初七日とは、ペットが亡くなった日を含めた七日目に、初めて迎える法要です。
近年では、初七日は人間の法要でも葬儀と同日に行うことも多く、ペットの場合も省略されることが多くなっています。
ここでは、ペットが亡くなってから初七日までの流れをご紹介します。
ペットが永眠する
ペットが息を引き取ったら、遺体の下にシートや毛布などを敷き体液で床を汚さないようにします。
その後、体を丁寧に拭いて清め、腐敗の速度を遅くするためにドライアイスや保冷剤で冷やします。
火葬や葬儀をする際は、ペット専門の葬儀会社に予約を入れることを忘れずに行いましょう。
また、通常、犬の場合は市町村役場への届出が必要となります。
通夜
一般的に亡くなった翌日以降に葬儀が行われることが多いため、亡くなった当日はご自宅に遺体を安置してご家族で最期のお別れをします。
ペットのお通夜を行うサービスを提供している業者もありますが、形式張ったお通夜をする方はまだあまりいらっしゃらないとか。
箱のようなものに柔らかいものを敷いて安置したり、お気に入りのベッドに寝かせて安置し、一緒に一夜を過ごすことが多いようです。
葬儀
基本的に、飼い主の方が亡くなったペットを連れて葬儀場ヘ行き、お見送りから火葬、遺骨の拾い上げなどを執り行います。
葬儀会社によってはお迎えがプランに含まれていたり、葬儀会社と僧侶が移動火葬車にて自宅を訪問するプランもあるようです。
葬儀は僧侶がお花が飾られた祭壇の前で読経を行い、飼い主の方やご家族、ご友人などがお焼香します。
このように、ペットの葬儀も人間と同じような流れになることが多いです。
ペットの初七日には何をすればいいの?
初七日には、どのような法要を行うと良いのでしょう。
必ずこれをしなくてはならないという決まりはありませんが、一般的な供養の仕方をご紹介します。
お経を読んでもらう
ペット霊園やお寺のお墓、納骨堂などに納骨されている場合は、ペットが極楽浄土に旅立てるように、お経を読んでいただくことが一般的のようです。
また、ご自宅に骨壺を置いている場合や、庭に埋葬している場合など、ご自宅でお経を読んでもらうことも可能です。
ただし、飼い主の方が必要と感じた場合に依頼すれば良いとされています。
納骨をする
火葬後すぐに納骨する方もいらっしゃいますが、ペットの遺骨はいつまでに納骨しないといけないということはありません。
大切なペットが亡くなった悲しみが大きくて、気持ちの整理に時間がかかることもありますよね。
癒える時間は人により違いますが、節目である法要は納骨をするのに良いタイミングでもあります。
もし初七日に納骨ができなくても、四十九日や一周忌などの法要に行う方もいらっしゃいます。
ご家族で相談してゆっくり決めましょう。
お供えをする
お墓がある場合は、ご家族でお墓参りをする方が多いようです。
ペット霊園などのお墓の場合は、お供え物に制限がある場合がありますので、事前に確認されることをおすすめします。
また、ご自宅に骨壺や仏壇(祭壇)などを置いている場合は、ペットが好きだった食べ物、お花やお水などをお供えして手を合わせます。
お供え物として、いつも食べていたペットフードや遊んでいたおもちゃをお供えすることが多いとか。
最近は、お供えしたあとに人が食べることができるお菓子などもあるそうです。
お花は人間の場合だと、四十九日まで白を基調とした花が良いとされますが、ペットの場合は特に決まりはありません。
飼い主の方の好きなお花や、ペットに似合うお花など自由に選んであげましょう。
ペットの初七日以降の主な法要について
ペットの法要には、初七日以降も人間と同じように四十九日などがあります。
ここでは、初七日以降の主な法要についてご紹介します。
四十九日
「四十九日法要」は、ペットの亡くなった日を含めて49日目に行います。
仏教では、人間の場合、四十九日を境に魂が成仏すると考えられているため、四十九日を終えてから納骨されることが一般的。
ペットの場合も同じように、四十九日までご自宅に保管される方も多いですが、特にこだわる必要はありません。
飼い主の方が四十九日法要を行うことで、ペットを亡くした悲しみに区切りをつけ通常の生活へと気持ちを切り替えるタイミングにもなるといわれています。
これをしなければいけないという決まりはありませんが、初七日と同じく冥福を祈り供養するため、僧侶にお経を読んでいただいたり、お墓や仏壇(祭壇)にお供え物をします。
一周忌や三回忌
命日の一年後に行う法要が「一周忌」、二年後に行うのが「三回忌」となります。
一周忌や三回忌などの法要をされる方はまだ少ないようですが、できればお経をあげていただくのが望ましいでしょう。
また、ペットが亡くなった命日には特別な思いがあると思います。
お墓参りや、お供えはもちろんのこと生前のペットを偲び、いつもより手厚く供養してみてはいかがでしょうか。
お墓や仏壇(祭壇)をキレイに掃除したり、いつもより豪華なお供え物や、写真を飾っている場合は入れ替えてみるのもおすすめです。
お散歩コースやよく遊んだ思い出の場所を訪れて、ご家族で楽しかった日々の思い出話をするなど、とても良い供養になりますね。
一周忌などをきっかけに、けじめをつける意味でも、遺品を整理される方も多いとか。
改めて思い出すことで、きっと天国のペットも喜んでくれるでしょう。
三回忌以降
人間の法要は、三十三回忌で葬い上げとするのが一般的ですが、ペットの場合、それぞれの平均寿命に合わせて弔い上げを行うという考えもあるようです。
ただし、どこまで行うかは飼い主の方の意向によります。
また、ご家庭のご事情にもよると思いますが、ペットの場合、何回忌というような供養の節目ではなく、毎年の命日を供養することが多いようです。
ペットの法要に適した服装とは
ペットの法要では、特に服装の指定はありませんが、葬儀をおこなう場合は、黒っぽい洋服を着るのが一般的です。
ただし、身内だけで行うのが通常ですので、正式な喪服でなくても黒の服装で構いません。
初七日や四十九日などの法要では、カジュアルな服装でも問題ないとされていますが、気になる方は葬儀と同じような黒の服装がよいでしょう。
なお、お寺でペットの法要を行うのであればカジュアルすぎる服装は避けた方が無難です。
まとめ
ここまで、ペットの火葬や葬儀が終わるまでの流れや、初七日や四十九日などの法要について供養の仕方をお伝えしてきました。
最後にポイントを一緒に振り返ってみましょう。
【初七日までの主な流れ】
<ペットが永眠>
- 体を丁寧に拭いて清めドライアイスや保冷剤で冷やす
- 火葬や葬儀をする際はペット専門の葬儀会社に予約を入れる
<通夜>
亡くなった当日はご自宅に遺体を安置してご家族で最期のお別れをする
<葬儀 >
僧侶がお花が飾られた祭壇の前で読経を行い、飼い主の方やご家族、ご友人などがお焼香する
【ペットの初七日には何をすればいいの?】
- ペット霊園やお寺のお墓、納骨堂などに納骨されている場合は、お経を読んでいただくことが一般的、また、ご自宅でお経を読んでもらうこともできる
- 納骨をするのに良いタイミングとされている(四十九日、一周忌でも良く決まりではない)
- お墓や仏壇(祭壇)などにペットが好きだった食べ物、お花やお水などをお供えして手を合わせる
【ペットの初七日以降の主な法要】
<四十九日>
- 四十九日法要を行うことで、ペットを亡くした悲しみに区切りをつけ通常の生活へと気持ちを切り替えるタイミングにもなる
- 初七日と同じく冥福を祈り供養するため、僧侶にお経を読んでいただいたり、お墓や仏壇(祭壇)にお供え物をする
<一周忌や三回忌>
- お墓や仏壇(祭壇)にお供え物をする、できればお経をあげていただくのが望ましい
- 一周忌などをきっかけに遺品を整理される方も多い
<三回忌以降>
ペットの場合、それぞれの平均寿命に合わせて弔い上げを行うという考えもあるが、どこまで行うかは飼い主の方の意向による
ペットの葬儀や法要について決まりはありませんから、ご自身が納得する形で気持ちを込めて供養をしましょう。
何回忌というような節目だけではなく、毎年の命日や月命日のお供えには、ふらなむの「ハートフルフラワー」をぜひご利用ください。