毎年母の日は、かならず花をプレゼントしている、という方が多くいらっしゃいます。
そして、母親が亡くなられた後も、
「お墓へカーネーションなどのお花を供えたい」
「好きだったお花を携えて、母親のお墓参りへ行きたい」
と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今年も5月の第2日曜にやってくる母の日。
適したお花を持ってお寺や霊園へ足を運べるように、選び方やマナーを紹介いたします。
母の日のお墓参りにカーネーションを供えても良い?
答えの前に、まずは母の日の起源に触れてみましょう。
現在は母親に感謝を伝える日、というイメージが強い母の日。
小さな頃から母親の似顔絵を描いたり、プレゼントを贈ったりしてきた、という方もいらっしゃいますよね。
ですが、母の日はそもそも、亡くなった母親を追悼する日、すべての母に感謝する日として誕生しました。
その歴史をひも解いてみましょう。
かつて、アメリカにアン・ジャービスという女性社会活動家がいました。
アンは南北戦争中、双方の兵士へ衣食を提供し、負傷兵がいれば手当てをしました。
戦後も教会を中心に活動を続け、平和に尽力したと記録に残されています。
このアンの娘であるアンナ・ジャービスが、母が亡くなった2年後の1907年5月。
母親を追悼したい、すべての母を称え母の日を作りたいと願い、アンの愛した白いカーネーションを教会で配りました。
これがきっかけで母の日が誕生。
アメリカから世界中に広まり、日本だけでなくカナダや中国などで5月の第2日曜が母の日と定められました。
その他の多くの国でも、それぞれが定めた母の日が制定されています。
つまり、白いカーネーションは母の日の起源となった当初から、母親へ供えられていた花なのです。
このような歴史から、カーネーションの花言葉には「無垢で深い愛」という意味が込められています。
起源や花言葉から考えても、カーネーションは母の日のお墓参りにぴったりの花と言えるでしょう。
お墓参りに適したカーネーションの色は?
カーネーションは母親のお墓参りに供えて良い花です。
ですが、カーネーションであれば、どれでも良いわけではありません。
次は、色についてのマナーをみてみましょう。
母の日の本場アメリカでは、母親が健在であれば赤やピンクのカーネーションを、亡くなっている場合は白いカーネーションを胸に飾る習慣がありました。
このことから、日本のお墓参りでも白いカーネーションを選ぶのが良いとされています。
故人が亡くなって間もない四十九日までは、白や淡い色の花を供えるという慣習もあります。
このような時期のお墓参りにも、白いカーネーションが最適です。
カーネーションには他にもさまざまなカラーがあります。
仏花の基本として3色(白、黄、紫)、もしくは5色(白、黄、紫、ピンク、赤)という決まりがありますので、白だけでなく黄色や紫のカーネーションを入れると柔らかい雰囲気になるでしょう。
色としては問題ないのですが、黄色のカーネーションには「嫉妬」や「侮蔑」といった花言葉があります。花言葉の意味が気になる場合は、他のお花を選びましょう。
その他にも仏花は奇数で用意する、というルールがあります。
仏花にすると伝えれば、お花屋さんで適したカラー、本数を選んでもらえますので、「母の日のお墓参りにカーネーションを供えたい」と相談してみてください。
カーネーション以外にもあるおすすめの花
母の日のお墓参りに適した花は、カーネーションだけではありません。
- 見ごたえのある華やかなユリ
- 主役を引き立てる可憐なカスミソウ
- ふわりとした印象が美しいケイトウ
- 女性らしい気品が感じられるシンビジューム
- 供えたお花がきれいなまま長持ちするスターチス
など、女性らしい花がたくさんあります。
その他にも、母親が好きだった季節の花。
好んでいた色の花を選べば、喜んでもらえるのではないでしょうか。
最近はカーネーションやバラ、すずらん、梅、沈丁花といった香りの線香もあります。
生花と一緒にお花の香りを届ければ、より素敵な母の日になるでしょう。
まとめ
今回は母の日のお墓参りにカーネーションを供えて良いかどうについて、また選ぶべき色やマナーについて紹介しました。
最後にもう一度、ポイントを確認してみましょう。
- カーネーションの花言葉には「無垢で深い愛」という意味が込められている、母の日の起源や花言葉からも、母の日のお墓参りに適している
- 四十九日までは、白や淡い色の花を供えるという慣習があり、このような時期のお墓参りにも白いカーネーションが最適
- 仏花の基本として3色(白、黄、紫)、もしくは5色(白、黄、紫、ピンク、赤)、奇数で用意するというルールがある
最近は女性らしい、エレガントな雰囲気の仏花が増えています。
母の日のお墓参りに出かけるなら、カーネーションやお母様が好きだった花を持参して、一緒に過ごした時間を思い出したり、近況や想いを伝えたりしてみましょう。
母の日は日曜日であること、爽やかな初夏の季節であることから、お墓参りに最適な時です。
お盆やお彼岸、命日だけでなく、母の日にも気軽にお墓参りに出かけてみてくださいね。
また、ご自宅の仏壇などにお花を供える際は、花瓶を用意する必要がなく簡単に飾ることができる、ふらなむ の「ハートフルフラワー」がオススメです。